公開日 | 2020-04-24 | ||||
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大分類 | その他 | 中分類 | ソリューション | 小分類 | - |
研究者 |
教授 |
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所属 |
秋田大学 大学院理工学研究科 共同サステナブル工学専攻 |
提案者は、秋田大学でロバスト設計、品質機能展開(QFD)、顧客価値連鎖分析(CVCA)、形態素分析(Morphological Analysis)、コンジョイント分析など品質工学、価値工学の手法を講義しています。研究対象分野は環境配慮設計(エコデザイン、ライフサイクルデザインとも呼ばれる)であり、上述の手法を適用し、環境に配慮した製品設計の評価法、環境効率評価指標の開発、新しいソリューションの導出を試みております。
今回、品質工学の手法によるソリューションの一例について紹介します。例えば、日本全国の風力発電の400件程度の年間故障データを頻度だけでみると、電気システム、羽根のピッチ制御装置、発電機、制御システム、油空圧システムの順番になります(図1)。しかし、影響の大きい故障要因は故障頻度だけでは明確ではないので、風力発電システムの故障リスクについて、製品設計や製造プロセス設計にしばしば用いられる故障モード影響解析(FMEA)を用いて、リスク優先数(Risk Priority Number、故障頻度×故障の深刻度×検出度)を計算すると、電気システム、羽根のピッチ制御装置、制御システム、羽根とギアボックスの順番になります(図2)。真に重大な故障要因に対処するためには、図2こそが重要となります。
このように風力発電等の業務に関連しなくとも、これら品質工学の手法により解決可能な課題について、一定のソリューションを一緒に考えさせて頂くことが可能です。
秋田大学 大学院理工学研究科 共同サステナブル工学専攻 教授 三島 望
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秋田産学官ネットワーク事務局
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