公開日 | 2021-04-06 | ||||
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大分類 | ナノ・材料・ものづくり | 中分類 | 高機能化学合成 | 小分類 | - |
研究者 |
《研究代表者》 |
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所属 |
秋田工業高等専門学校 創造システム工学科 物質・生物系 |
近年、セルロースナノファイバー(CNF)という新しい天然材料が注目を集めています。CNFは天然高分子の一つであるセルロース分子鎖が高い結晶化度をもって数十本あつまることで構成されており、直径4 nm~100 nmかつ100以上の高アスペクト比を持つ非常に細長いファイバー構造を有しています。さらに非常に軽く引張強度も高いという性質からポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)などの汎用ポリマーへの複合化、およびガスバリアフィルムなどへの応用が期待されています。しかしながら、CNFはファイバー表面に無数の水酸基(OH基)を持つ親水性材料であるため、その応用の幅を広げるには表面修飾による疎水化などの改質が必要となります(図1)。
また、CNF自身に特定の機能を持たせる際にも,表面OH基を足掛かりとした機能分子の導入が重要です。したがって、CNFの活用には表面OH基に対する化学修飾反応の開発が欠かせない技術といえます。現在、CNFの簡便で高付加価値な化学修飾反応の開発と機能導入に関する研究を行っています(図2)。
本材料の用途は高分子フィラー材、増粘剤、乳化安定剤からセルロースシートを想定しており、以上のようなセルロース材料の有効活用法について共同研究が可能です。
秋田工業高等専門学校創造システム工学科物質・生物系 講師 船木 憲治
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秋田産学官ネットワーク事務局
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