秋田県の共同研究のご提案

マメ科緑肥作物を利用した減肥栽培および農地管理技術

公開日 2024-03-12
大分類 グリーンイノベーション 中分類 低環境負荷農業 小分類 -
研究者

教授 佐藤 孝

所属

秋田県立大学生物資源科学部 生物環境科学科

 マメ科植物は土壌微生物の根粒菌と共生し、根に根粒を形成して空気中の窒素を蓄積することができます(窒素固定といいます)。このようなマメ科植物を田畑に植栽し、生育させたのちに土壌にすき込めば肥料の代わりになります。これが緑肥というものになります。マメ科植物は栽培期間(半年程度)に体内に窒素を10~25㎏/10a蓄積することが可能です。この蓄積量は水稲栽培であれば窒素肥料は施用しなくても栽培できる量になります。このような特徴を生かすことにより、化学肥料を削減した農業が可能になります。
 マメ科植物の花からは、良質なハチミツをとることができます。マメ科緑肥を農地に植えることにより、減肥栽培ができるだけでなく、ハチミツも採取できるので、収益性が向上します。また、耕作放棄地などの荒廃地に多年生のマメ科緑肥(シロツメクサなど)を植えることにより、養蜂業を営みながら農地管理することも可能です。
秋田県で利用可能なマメ科緑肥としては、次のような植物があります。

・ヘアリーベッチ(晩生種):秋播き(10月まで)して越冬可能で、窒素集積量が多く(15㎏/10a以上)、土壌改良効果が高いのが特徴です。
・ペルシアンクローバ:秋播き(10月)して越冬可能で、比較的過湿条件でも生育しやすい特徴があります。ミツバチの嗜好性が高く、開花期間も長いので養蜂に適しています。

 本技術に関して、市町村や農家との共同研究、あるいは情報交換を希望します。

 

 

研究者

秋田県立大学生物資源科学部 生物環境科学科 教授 佐藤 孝

 

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Ⓒ佐藤 孝
Ⓒ佐藤 孝
 

問い合わせ先

秋田産学官ネットワーク
E-mail:collabo-akita@mail2.pref.akita.jp