秋田県の共同研究のご提案

磁化方向の電界制御とその低消費電力メモリ・高機能センサおよび光デバイスへの応用

公開日 2020-04-24
大分類 ナノ・材料・ものづくり・情報通信技術・その他 中分類 環境・資源・エネルギー・素材・情報・通信・エレクトロ二クス 小分類 -
研究者

教授 
吉村 哲

所属

秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻

  単体で、磁化(NとS)および電気分極(+と-)を発現する、近年高い注目を浴びている「強磁性・強誘電(マルチフェロイック)材料」に関し、一般的かつ汎用的なスパッタリング成膜方法を用いて、その高品位な薄膜を安価なウエハ上に作製することに成功しました。その薄膜において、300℃以上の温度においても、強磁性かつ強誘電性を維持することが確認できました。そして、室温において、薄膜に印加する局所電界(マイクロメートルスケール)の向きを変化させることにより、その電界印加部分の磁化方向を反転させることに世界で初めて成功しました。


  電界印加を用いる新規な本方法は、磁界印加を用いる従来の方法に比較して、低消費電力かつ容易に磁化方向制御を実現することができます。なぜなら、磁界の印加には、コイルに大電流を流す必要がある一方で、電界の印加には、強磁性・強誘電薄膜に電圧を印加するものの、その薄膜が絶縁体であるために電流は流れないからです。


  本薄膜を用いると、過去に例が無い、電界印加で駆動する低消費電力の磁気メモリ、高い機能性を有する検出方向可変磁気センサや偏光方向可変光デバイスなどの実現が期待できます。磁性材料を用いた、その磁気的な性質を利用することで機能が発現する素子、の開発を行っている企業との共同研究を希望します。

 

研究者                                                   

秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 教授 吉村 哲

 

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問い合わせ先

秋田産学官ネットワーク事務局
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