秋田県の共同研究のご提案

環境モニタリングへのリモートセンシング技術の活用

公開日 2018-03-20
大分類 グリーンイノベーション・情報通信技術 中分類 環境・資源・エネルギー・情報・通信・大気・海洋・土木・建築 小分類 -
研究者

教授 
景山 陽一

所属

秋田大学大学院理工学研究科数理・電気電子情報学専攻

 地球を周回する人工衛星から取得されるリモートセンシングデータは,広域性や瞬時性などの特徴を有し,環境変化などをモニタリングする技術として有用である。対象や観測目的に応じて,受動型センサ(対象物から反射・放射される電磁波を観測するセンサ)で取得された可視域,赤外域データに加え,能動型センサ(センサから電磁波を発射し,反射される電磁波を観測するセンサ)であるマイクロ波で取得されたデータが利用されている。また,近年では,無人航空機(UAV)により取得された高分解能のデータの利活用も多分野で進められている。 

 本研究グループでは,少子高齢社会において,国土を効率良く管理する技術の開発を目的とし,リモートセンシングデータの解析技術を開発するとともに,環境モニタリングへのリモートセンシング技術の活用について検討を加えている。例えば,秋田県八郎湖は水質汚濁が著しく,夏季にはアオコが発生する。定期的に水質状況を把握するため,直接採水が行われているものの,得られる情報は点情報に留まり,湖全体の水質状況の把握は困難となっている。そこで,リモートセンシングデータに包含されている種々のあいまいさを考慮して,少ない採水情報(水質データ)とリモセンデータとの関連を求め,湖全体の水質情報を推定するアルゴリズムを開発した。この結果,データ取得時の湖全体における水質状況の把握が可能になった。なお,本アルゴリズムは受動型センサデータ,能動型センサデータのいずれにも適用可能である。また,海水表面情報を手がかりに,鳥海山から湧出する海底地下水の特徴解析も行っている。さらに,水域の事象以外にも,植生の種別や特定の植生の成長程度などの推定,土地利用状況や被災状況などの把握が可能である。このように,リモートセンシング技術の開発や環境モニタリングなどへの活用に関心のある企業や団体との共同研究を希望する。 

研究者

秋田大学大学院工学資源学研究科情報工学専攻
教授 景山陽一
教授 西田眞

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問い合わせ先

秋田産学官ネットワーク
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